ニューヨークでは3月上旬から新型コロナウィルスが本格的に猛威をふるいだし、一気に学校、図書館などが閉鎖、閉館に追い込まれました。
息子たちは赤ちゃんの頃から、毎週のように図書館のストーリータイム(お話の会)やクラフト(工作の会)に参加しており、”1000 Books Before Kindergarten” (キンダーガーデンまでに1000冊の本を読みましょう)というプログラムも地元では1番に終了するくらい本を読んでいたため、我が家にとって図書館はとても大きな存在でした。そのため、図書館が閉館になったのはとてもショックでした。
先日ようやく、約8ヶ月ぶりに地元の図書館の中に入りました。今日は、コロナ禍のアメリカの図書館についてご紹介します。
コロナの流行で図書館が閉館
地元の図書館は、2020年3月中旬からコロナの影響で閉館しました。
基本的には、ニューヨーク州知事アンドリュー・クオモ(Andrew Cuomo)氏、地元のSchool Districtの決定に従っています。
閉館中のサービス
毎週のように行っていたストーリータイムも行けなくなったと嘆いたところに、ライブライアン(図書館司書)の方達がZoom(ズーム)を使ったライブでストーリータイムを提供してくださいました。しかも、そのストーリータイムの様子や、子供たちが好きな歌や手遊びも図書館のYouTubeチャネルにあげてくれています。
家にこもるだけで何もできなかった時期に、とても迅速に、自宅や、誰もいない図書館からこのようなサービスを提供してくださって本当に感謝しています。
段階的に再開
Phased Reopening Plan(段階的な再開計画)に基づき、6月頃から徐々にサービスを再開しています。
初めはリモートのみの問い合わせサービス。
その後、“Curbside Grab-and-Go” サービスの開始。
メール、電話、もしくはオンラインのリクエストフォームを利用して、希望を出すと、カーブサイドピックアップで本が借りられるようになりました。カーブサイドピックアップ(Curbside Pick-up)の直訳は『歩道の縁石での受け取り』。コロナの流行に伴い、頻繁に使用されるようになった言葉の1つです。いわゆる、建物の中に入らなくても頼んだ品物を受け取れるサービスのことです。
オンラインのリクエストフォームには、図書館のカードの情報、子供の年齢、子供の好きなジャンル、お気に入りの本、避けて欲しいジャンル、希望の冊数(最大7冊まで)などを記載する欄があります。その情報を元にライブラリアン(図書館司書)の方が本を選んでくれます。本の選定が終わると、電話で連絡をくれてるので、図書館に取りに行くという流れです。受け取りの際は、カーブサイドピックアップを依頼した旨を伝えると、係りの方が本を持ってきてくれるので、車から降りる必要もありません。いわゆるドライブスルーで本が借りられます。
子供の図書エリアには専用のライブラリアンがいます。子供向けの本に精通しているので、その方たちが選んでくださった本は、とても面白く、自分では探せないような本が多くとても勉強になりました。しかも安全に借りられる本当に素晴らしいサービスです。
7月の末から、45分間限定で閲覧サービスが再開。
11月中旬現在もこの状態です。次のフェーズ(完全なるサービスの復活)の見通しはまだ立っていません。
11月上旬の図書館の様子
いつもは満車だった図書館の駐車場もガラガラ。

受付の窓口には透明のシールドがついていました。
館内も数人くらいしかいない様子。子供の図書エリア(Children’s Room)のライブラリアンは3名。閲覧をしているのは私のみ。おもちゃやパズルは全て片付けられていました。

床にはOne Way(一方通行)の表示あり。

リラックスして本が読めるステキなエリアも全て黄色のテープが貼ってあり、使用できないようになっていました。

現在は子供向けのストーリータイムやクラフトはオンライン(Zoom、YouTube)のみで提供していて、本の閲覧以外には使用できない状況です。
アメリカの図書館の良いところ
- 子供向けのサービスが充実している:ライブラリアン(図書館司書)は、子供の図書の専門家なので、幅広い知識を持っています。おすすめの本の紹介はもちろん、毎週のストーリータイムでは、お歌や手遊びも沢山教えてくれます。しかもストーリータイムの最後にはダンスタイムもあるので、息子たちも小さい頃から図書館が大好きです。今はコロナの影響で使用できませんが、多くのアメリカの図書館で、子供の図書エリアには知育おもちゃやパズルなどが置いてあります。
- ミュージアムパスプログラムがある:別の記事(アメリカのニューヨークで子供と無料で遊べる場所を探そう)にて詳細は説明していますが、近郊の博物館を無料で利用できるパスの貸し出しサービスがあります。事前予約制ですが、通常1名で10ドル以上する博物館の入場料が無料になる、とてもありがたいサービスです。
- 沢山の本が借りられる:私の通っているアメリカの図書館は蔵書が多いせいか、なんと1度に借りれる絵本の数は UNLIMITED(無制限)!!そのため私は1度に20冊以上借りています。車で生活ならではの特典でしょうか。
- 対価を意識できる:貸し出しレシートの最後には、購入した場合に比べてどれくらいお得だったか、具体的な概算金額の記載があります。なんともアメリカ的。なんだか得した気分になれます。しかし、現実的な分、返却期限をすぎるとOverdue Fine(延滞料金)が課せられます。本の場合、1冊つき5セントから10セント/日、DVDの場合はなんと1ドル/日のペナルティです。返却期限もしっかり意識する必要があります。

この日に借りたのは25冊。本を借りた結果、合計で404ドルの節約になったという記載があります。
まとめ
大好きなアメリカの図書館についてご紹介しました。コロナの影響で大変な状況の中でも、ZoomやYouTubeなども利用しながら、様々な工夫を凝らして、素晴らしいサービスを提供し続けてくれています。ただ、状況の改善を待つだけではない、今の状況での最善を模索してくださっている図書館関係者の方々に本当に頭が下がります。
コロナが流行し、誕生日パーティーもできなくなった日々で、早々にアメリカで流行りだしたBirthday Car ParadeやRainbow Window/ Rainbow Hunt にも通じますが、この状況をただ嘆くより、新しく出来ることを考えようとする、アメリカ人の持つ前向きなパワーを改めて感じました。
Birthday Car Paradeとは、誕生日の家の前庭などにバースデーサインやバルーンなどでデコレーションして、その前を友人・知人たちが車で連なって通ることでお祝いをするものです。もちろん車から降りることはなく、ソーシャルディスタンスを保ったままのお祝いとなります。
Rainbow Window/ Rainbow Huntは、歩行者から見える窓やドアに(主に子供たちが描いた)虹の絵を掲げ、コロナ禍でも少しでもみんなの気分を明るくしようというプロジェクト。レインボーハントと称して、虹を探すためのお散歩も楽しめます。
私も少しでも明るく、楽しく、前に進めるように考えていきたいと思います。
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