ジンジャーブレッドマン(Gingerbread Man)は、アメリカのクリスマスにとってもよく登場するものの一つで、子どもたちも大好き!
日本人にとっては、クッキー型によくある茶色い人形・・・というくらいのイメージしかないかもしれませんが、アメリカの学校に子どもが行く場合は、ジンジャーブレッドマンについての知識が少しあった方が良いかもしれません。
今日は、アメリカのクリスマスに登場するジンジャーブレッドマンとは? についてご紹介します。
ジンジャーブレッドマンとは
- ジンジャーブレッドマンとは、人のような形をしたジンジャーブレッドクッキー。ジンジャーブレッドボーイと言われることもある。
ジンジャーブレッドマンのお話
- アメリカで語り継がれているジンジャーブレッドマンのおとぎ話の起原は、1875年に発行されたセイント・ニコラスという雑誌に掲載された「Gingerbread Boy」。
おばあさんのお家のオーブンで焼きあがったジンジャーブレッドマン(ジンジャーブレッドボーイ)。おばあさんがオーブンを開けた途端、オーブンから飛び出して、家の外へ逃げて行きました。
おじいさん、農家の人たち、牛、豚などがジンジャーブレッドマンを追いかけますが、「Run, run as fast as you can, you can’t catch me, I’m the gingerbread man!」と叫びながら走って逃げていき、誰もジンジャーブレッドマンを捕まえることができません。
しかし、最後に出会った狐は、ジンジャーブレッドマンを鼻の上までおびき寄せて、パクリと食べてしまいます。
※出会う人や動物は、絵本などにより異なります。
ジンジャーブレッドマンを使ったアクティビティ
クリスマスの時期、アメリカの学校ではジンジャーブレッドマンを使った色々なアクティビティをします。
- ジンジャーブレッドマンのお話を読む
- ジンジャーブレッドマンをデコレーションする
- ジンジャーブレッドマンを変装させる
- 逃げ出したジンジャーブレッドマンの目撃情報を集める
- ジンジャーブレッドハウスやジンジャーブレッドクッキーを作る
ジンジャーブレッドマンのお話を読む
特にナーサリーやキンダーガーデンでは、クリスマス前にジンジャーブレッドマンのお話を読んだり、ポエムを読むことが多いです。
「Run, run as fast as you can, you can’t catch me, I’m the gingerbread man!」というフレーズは、アメリカの子どもはみんな一度は聞いたことがあるくらい有名なフレーズです。
YouTubeでもたくさんのストーリーが見つかります。
ジンジャーブレッドマンをデコレーションする
ジンジャーブレッドマンの形に切り抜いた紙や少し厚手の台紙に、色画用紙やシールを貼り付けて、ジンジャーブレッドマンをデコレーションします。
とても簡単なので、幼稚園や無料のクラフトイベントなどでもよくあります。
ジンジャーブレッドマンを変装させる
ジンジャーブレッドマンが食べられないで逃げられるように、何か別のものに変装(Disguise)させるというアクティビティも人気です。
紙に描かれたジンジャーブレッドマンを折り紙や色紙、ペンなどを使って、スーパーヒーローやアニメのキャラクター、雪だるま、消防士、コックさん、サッカー選手など、好きなものに変装させます。
アメリカのサンクスギビングにはたくさんのターキーが食べられるので、ターキーが食べられないように、ターキーを変装させることもあります。
逃げ出したジンジャーブレッドマンの目撃情報を集める
今年は、キンダーガーデン(幼稚園)の息子の教室からジンジャーブレッドマンが逃げ出したようです。
帰って来るなり、息子が興奮しながら報告してくれました。
大きめの茶色の画用紙に描かれたいジンジャーブレッドマンが、休み時間で外に行っている間に、なぜかハサミで切り抜かれて、いなくなっていたそうです。
そして、机の上や近くの窓、窓の外にたくさんのラメ(Glitter)が落ちていたようです。
5歳の息子・・・ジンジャーブレッドマンが逃げたと本気で信じています!!!
アメリカでは、トゥースフェアリーやサンタがきた跡を残すためにもラメ(Glitter)を使いますが、ジンジャーブレッドマンが逃げた跡にも使うようです。
大人たちは、この逃げたジンジャーブレッドマンが色々な場所で目撃された!という情報を作り出すために、遠くの親戚や友人にこっそり頼んで、手紙を書いてもらったり、写真を撮って送ってもらったりします。
手紙や写真は家ではなく、学校の先生に直接送ってもらい、学校で先生がジンジャーブレッドマンを見た人がいたらしいよ!と子どもたちに紹介してくれるようです。
目撃情報はできるだけいろいろな場所の方が面白く、違う国だとさらに盛り上がるようです。
よりリアルな目撃情報とするためには、逃げ出したジンジャーブレッドマンのボタンの色や大きさを子どもに聞いておくといいかもしれません。
でも、きっと子どもたちにとっては、逃げたジンジャーブレッドマンとは多少違っていても、いろいろな場所でいろいろなジンジャーブレッドマンが逃げているということだけでも、不思議で楽しい出来事なのだと思います。
ちなみに、アメリカでは、クリスマス前にエルフ(小さな妖精)がいたずらをしながら家の中を移動したり、トースフェアリー(歯の妖精)が歯を持っていく代わりにお金を置いていったり、セントパトリックデーに緑の妖精レプラコーンが現れたり・・・子どもたちの生活の中に様々な妖精が登場します。
そして、子どもが割と大きくなるまで(エレメンタリーの間?)は、信じている場合も多いようです。
もちろん、お兄ちゃんやお姉ちゃんがいる子どもがぽろっと、「歯の妖精は、あなたのお母さんよ!」などと子どもにとっては衝撃的な一言を放つこともあるようですが・・・
ジンジャーブレッドハウスやジンジャーブレッドクッキーを作る
息子が通っていたナーサリーでは、一度、先生がジンジャーブレッドクッキーを焼いて、オーナメントにして持たせてくれたこともありました。
ジンジャーブレッドハウスを作るのも、アメリカのクリスマスの定番アクティビティの一つです。
今年、我が家では、ジンジャーブレッドマンが色々な場所で逃げているということをすっかり信じている息子のリクエストで、ジンジャーブレッドハウスのデコレーションをしました。
どうやら学校の先生に、「ジンジャーブレッドマンはキャンディが好きだから、ジンジャーブレッドハウスを作ったら、そこに来て、捕まえられるかもしれない!」と言われたようです。
スーパーで買ったジンジャーブレッドハウスには、小さなジンジャーブレッドマンも一つついてきたので、ジンジャーブレッドマンが動くと信じている子どもたちのために、クリスマスまでの間、ジンジャーブレッドマンを毎晩、こっそり移動させています。(エルフの代わりです・・・。)
まとめ
今日は、アメリカのクリスマスに登場するジンジャーブレッドマンとは? についてご紹介しました。
日本にいた時は、ただの人形型のクッキーとしか思っていませんでしたが、意外に奥が深いジンジャーブレッドマン。
アメリカのクリスマスには欠かせない存在です。
とても可愛らしい外見だけれど、ちょっと挑発的な態度で逃亡を続け、最後は食べられてしまう悲しきジンジャーブレッドマン。
息子の学校から逃げ出したジンジャーブレッドマンの結末はいかに?!
最後に息子がどんな報告をしてくれるのか楽しみです。