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アメリカの学校のコロナ対策とキンダーガーデン事情

今年の9月からアメリカのキンダーガーデン(Kindergarten)に通い始めた長男。今年はコロナの影響で色々と特例がありますが、コロナ禍のアメリカのキンダーガーデンの様子をご紹介します。

私たちが住んでいるのはニューヨーク州のロングアイランドにある郊外の小さな町です。学校が始まったのは9月の第2週目。初めの4週間は、リモート授業と学校の登校が隔日、いわゆるハイブリッド授業でした。家庭事情により、完全(週5日間)のリモート授業を選択することも可能です。しかし、完全リモート(フルリモート)授業を選択した場合は、途中から対面授業に切り替えることは原則不可です。その逆も然りで、対面授業を選択していた生徒が完全リモートに切り替えるのも不可と言われています。もう少し柔軟性があっても良いのではと思いますが、みんな手探りでやっていることなので仕方ないとも言えます。

我が家は対面授業を選択したので、9月の後半からは週5回登校しています。息子のクラスではまだ感染者は出ていませんが、同じ学校内では一度先生と生徒が1人ずつ感染したようで、該当クラスのみ2週間の自主隔離となりました。

私が住んでいる町では公立の小学校は5校、中学校と高校はそれぞれ1校ですが、10月末現在で、20名の生徒と4名の職員がコロナの陽性反応が出ています。特に高校と中学校では感染者が多いようです(12月には、学校・職員の感染者は50名を超えました)。

陽性率が上がると、全ての授業がリモートに移行することになります。色々な不安はありますが、やはり子供には元気で学校に登校してもらいたいというのが正直な思いです。

前置きが長くなりましたが、アメリカのキンダーガーデンの様子が少しでも参考になれば幸いです。

キンダーガーデンとは

  • 何歳から入学するの?その年の11月末までに5歳になる子供が対象。日本の年中〜年長の子供が対象です。ただし、子供の成長具合に応じて、キンダーガーデンへの入学を1年遅らせるなどの対応も可能なようです。例えば、私のプレスクール(キンダーガーデンの前に入る学校、通常2歳〜4歳が対象)には、11月中旬くらいの誕生日の男の子がいました。クラスメイトの中では一番体格も小さかった男の子のママは、プレスクールを2回(2年間)行かせていました。
  • キンダーガーデンの位置付けは?小学校(Elementary School)の一番下の学年で、小学校の0年生とも言えます。通常、アメリカの小学校はKindergartenからGrade 5までとなります。Kindergartenからまでが義務教育(公立)となりますが、地域によって(例えばNYC=ニューヨーク市内では)Kindergartenの1年前のPre-Kindergarten(Pre-K)の4歳から公立となります。。

Elementary School(日本の小学校)

      • Kindergarten:5-6歳
      • Grade 1 (First Grade):6-7歳
      • Grade 2 (Second Grade):7-8歳
      • Grade 3 (Third Grade):8-9歳
      • Grade 4 (Forth Grade):9-10歳
      • Grade 5 (Fifth Grade):10-11歳

Middle School(日本の中学校)

      • Grade 6 (Sixth Grade):11-12歳
      • Grade 7 (Seventh Grade):12-13歳
      • Grade 8 (EighthGrade):13-14歳

High School(日本の高校)

      • Grade 9 (Ninth Grade):14-15歳
      • Grade 10 (Tenth Grade):15-16歳
      • Grade 11 (Eleventh Grade):16-17歳
      • Grade 12 (Twelfth Grade):17-18歳
  • どこのキンダーガーデンに通うか?:アメリカでは、School District(学区)が決まっていて、住んでいる場所(住所)によって、どこの学校に行くのかが決まります。そのため、一般的に良い学区の住宅の値段は高くなっています。以前と比べて、別の学区の生徒を受け入れるケースも増えているようですが学校に個別に相談・依頼をする必要があります。

クラスの大きさ

息子のクラスメイトは15メイン先生(Head Teacher)は1名、サブの先生(Assistant Teacher)が2います。

全部で4クラス。昨年までは2クラスずつ合同で活動することが多かったようですが、今年はコロナの影響で別クラスや別学年と交わることは一切なく、クラスごとで活動しています。今年はコロナの影響で、リモートクラスの担当なども必要になるため、全体的に職員の数を増やしているようです。

ヘルスチェック(コロナウィルス対策)

入室時に検温はありませんが、毎日、子供の登校前にヘルスチェックフォーム(Health Check Form)の入力が求めらています。アプリ経由で、直近14日以内にコロナ感染の疑いがある症状がないか(熱がないか、喉の痛みはないか、咳はないか、鼻水はないかなど)という質問に答える必要があります。

(私立のプレスクールに通っている次男は、ヘルスチェックフォームの入力がない代わりに、毎日入室前に先生がおでこで検温をして、健康状態をチェックしてから入室となっています。)

ヘルスチェックフォームの画面。

また、咳・熱などの症状で学校を欠席した場合、コロナ(Covid 19)のPCR検査を行い、陰性を証明する書類を提出するように求められるようです。

もし鼻水だけなどの症状だった場合は、その旨を記載した医師からの登校許可証が必要となるようです。

教室の様子(コロナウィルス対策)

一人ずつデスクがあり、各デスクの周りには透明のプラスチックシールドがあります。学校では一日中、外で遊ぶ時(リセスの時間)もマスクの着用が義務付けられています。もちろん先生もずっとマスクです。息子の担任の先生は口元が見えるように、口の部分が透明なマスクを着用して下さっています。

クラスの様子。デスクシールドが付いています。息子のクラスの机は四角(長方形)とのこと。

長時間マスクをしているため、マスクブレイクも設けられているようです。基本的に屋外で、6フィート以上の十分な間隔をとって、わずかな時間ですが、マスクをはずせる時間があるそうです。逆にいうとその時とランチやスナックを食べている時間以外はずっとマスクなので、心地よいマスクを選ぶことがとても大切です。

ランチの様子(コロナウィルス対策)

食事をする場所が限られているため(食堂と体育館を使用中)、息子は1030分からランチタイムです。その後、1時頃にスナックタイムがあるようです。コロナのため、他学年、他クラスの子供たちと交わらないようにさせるための措置とはいえ、まだ小さい子供にはあまり好ましくないタイムスケジュールです。

長机の端と端に1名ずつ座っているようです。原則会話はなし。

ランチはお弁当を持参するか、Buy Lunch(バイランチ)といって、食堂(Cafetrium)で購入する方法があります。現在は、コロナの影響で生活が苦しい家庭も多いということが考慮されていて、現在はBuy Lunchは無料となります。通常であれば、2.75ドル。メニューは、ピザやジャムパン、ベーグルなどにヨーグルトやミルク、ミニキャロットなどが付いているようですが、日本の給食と比べると栄養面が十分に考慮されているとは思えません。Breakfast(朝食)も同等に購入(現在は無料)できます。

授業内容

  • 英語:基本のアルファベッドの読み書き。毎週1つのアルファベッドを学んでいます。書き順も書かれたプリントをなぞったり、自分で書いたりして練習。そのアルファベッドで始まる単語の勉強。

学習したアルファベッドを含む単語のミニブックも持って帰ってきます。サイトワードは丸で囲んでいるようです。

  • Sight Words(サイトワード)Sight=視覚、Word=単語で、目にしただけで理解できなくてはいけない重要単語のこと。英語を使って生活をしていく上で、頻繁に目にする基礎となる単語で、子供の頃から叩き込むようです。毎週取り上げらるサイトワードが決まっています。例えば今まで取り上げられたサイトワードは(I, a, me, the, am, can, see, to, go, we, at, like, for, look, little, big, my)です。

サイトワードの勉強。視覚的に認識できるように訓練しているようです。

  • 算数:毎週1つずつ数字を勉強。数字が書かれたプリントをなぞったり、自分で書いたりして練習。Ten Frame(上段5つのマス目、下段も5つのマス目)がある箱で、数の概念を教わっているようです。

算数の基礎。計算などはまだ教わっていないようですが、iPadのアプリで各自、遊びながら覚えているようです。

  • 科学:身近なもの(花、葉っぱ、かぼちゃ、鳥など)を観察して、形や色、大きさ、変化などの詳細を説明する能力を養うことメインで行なっているようです。

今の季節は紅葉する葉の種類、パンプキンなどについて学んでいるようです。

特別分野(Special Area)の授業音楽(Music)、体育(PEPhysical Education)、美術(Art)、図書(Library)、発展学習/工学、科学、技術、環境、芸術、数学(EP/ESTEAM)はそれぞれ専門の先生がいて、順番に授業があります。今年は、特別分野の授業は可能な限り屋外で行なっているようです。

学校のInstagramのアカウントで、少しだけ授業の様子を垣間見ることが出来ます(非公開設定で承認されたアカウントからのみアクセスできます)。

リセス(休み時間)の過ごし方

悪天候でない限り、外に出て遊具などで遊びます。今年はコロナの影響で、クラスごとにリセスの時間も区切っているようです。

そこまで厳しく禁止はされていないようですが、今年はTag(タグ=鬼ごっこ)が出来ないため、先生が教えてくれた下記のような遊びをよくしているようです(遊び方の詳細はこちら)。

  • Red Light, Green Light, 1-2-3(One-Two-Three)
  • What time is it, Mr. Fox?
  • Mother, May I?

教育のサポート体制

  • iPadの支給:キンダーガーデンとファーストグレードは全員にiPadが無料で支給されています。セカンドグレード以降は、クロームブック(PC)が全員に支給されています。リモートの授業の場合、基本的に使用しますが、学校でもアプリを使って、本を読んだり、数字を学んだりしているようです。
  • ENLEnglish as a New Language:英語を第二言語とする場合に受けられるサービス。私の地域では、ヒスパニック(スペイン語を母語とする人たち)とアジア系の移住者が主にこの授業を受けています。
  • Special Education:特別支援教育。障がいなどによって特別なサポートが必要な場合(Special Needsがある場合)、受けられるサービス。

スクールバス

今年も運行しています。しかし、今年は自家用車で送迎をしている家庭もかなり多いようで、送り迎えの際、学校周辺に長い列が出来ていることもあります。ちなみに、スクールバスを使用せず、徒歩や自家用車で送迎を行う子供たちは『Walker(ウォーカー)』と呼ばれています。

プレスクールでもスクールバスがあるところもありますが、私の住んでいる地域はキンダーガーデンからが公立(Public)になり、無料でスクールバスのサービスが始まります。

プレスクールとの違い

基本的にプレスクールは部屋におもちゃがたくさんあります。机もみんなで座れるような大きな机です。アルファベットや数字も学びますが、工作、お絵かき、お歌、手遊びが中心です。

例えば、3歳の息子はハロウィン前に色々なものと作ってきました。

  • 学校の小さなパンプキンパッチ(木の周りに置かれたパンプキン)から好きなものを選んで、ペイント
  • パンプキン色の腕輪
  • 粘土のゴースト
  • 自分の顔写真入りのマミー(ミイラ)
  • カラフルなバット(コウモリ)

など。

次男がハロウィン前に持って帰ってきた作品たち。先生が小さなバッグに鉛筆や消しゴム、スタンプを入れたプレゼントを用意して下さいました。

去年までは長男も沢山の可愛い作品を持って帰ってきましたが、今年は勉強のプリントばかりです。すごい違いです。

特に今年はコロナの影響で、特に雨の日はクラスルーム以外からはほとんど出られず、机に座ってワークをする時間が多く、お友達ともほとんどお話ができないような状況のようです。昨年までの『学校』とのイメージの違いに戸惑っている子供も多いのではないでしょうか。

まとめ

私が住んでいるニューヨークの郊外のロングアイランドにある小さな田舎町の一例ですが、コロナへの感染の心配が絶えない中でのアメリカのキンダーガーデン事情をご紹介しました。

今年は地域の教育の責任者にとっても、先生方にとっても、それぞれの家庭にとっても、正解が見えない、先も見通せない、非常に難しいスクールイヤーです。

どんな家庭でも色々と不安と不満が募っているので、学校開始直後は『なぜ最初から完全週5日間登校させるというオプションがないだ!』と訴えるための決起集会(Rally)があり、学校が始まってしばらくすると『完全リモートを選択している子供にもっと充実した授業を!』と訴える決起集会がありました。どちらも訴えを聞いていると、心が痛くなるような思いでした。完全週5日の登校を訴える家庭には、シングルファザーの方もいて、自分が働かなくてはならない中で、小学生の子供が2人、リモート授業になってしまうと、生活が立ち行かない。何十年も住んできたこの町を出て行きたくないのに、そうせざるを得なくなってしまうというものもありました。リモート授業を選択している家庭では、子供や家族の疾患などによりコロナ感染のリスクを最小限に抑えなくてはいけないというやむを得ない事情でリモート授業を選択しているのに、教育側の立場の人から『リモート授業のオプションは望ましいオプションではない』と言われ、登校している生徒と同等レベルの教育を与えようという姿勢が見えないという訴えがありました。

先の見えないコロナ禍で育っていく子供たちへの影響も常々感じざるを得ません。ただただ願うことは、一刻も早く、コロナが流行する前の状況に近づいて欲しい、ということばかりです。

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