アメリカで走る

 

/更新日:2023.11.19

職員は半数以下に・・・コロナ禍のニューヨーク、マラソン運営団体の厳しい現状と復調の兆し

コロナウイルス感染防止のため米国のスポーツは長く無観客試合が続きました。

今では少し観客を入れるようになったものの、ほぼ全く入っていないような状況です。

私も元スポーツ球団職員だったため、組織内がどうなっているのかという情報を耳にするのですが、

セールスに関わる職員はこぞって解雇になってしまっている球団が多いです。

マラソン運営団体も例外ではありません。

ニューヨークシティマラソンを運営している、New York Road Runner(NYRR)が、今どのような状況かご紹介します。

NYRRとは

NYRRは、1958年に設立された米国でも最大のマラソン非営利団体で、現在62年の歴史があります。

50,000人以上が参加するNew York City Marathonをはじめ数多くのレースを運営しており、

コロナウイルス前では毎週末ほぼニョーヨーク市のどこかでマラソンイベントを行っていました。

現在も、60,000人ものメンバーが加入していると言われています。

NYRRの現状

コロナウイルス以前はNYRRの職員は229名いましたが、

2020年7月、11%に当たる26名を解雇し、28%に当たる65名を一時帰休にしました。

人件費を削った後も、バーチャルランなどのイベントを行いなんとか苦境を乗り越えようとしてきました。

しかしコロナウイルスの終息の兆しが見えず2021年に入り早々に、

ニューヨークシティハーフマラソン(3月)、ブルックリンハーフマラソン(5月)の中止を発表しました。

引き続きマラソンイベントを実施できないということから、1月に一時帰休していた職員全員と、

パートタイムも含め新たに87名を解雇しました。

全職員の半分以上が団体を去りました。

同時期に、今まで13年にも渡ってニューヨークシティマラソンのレースを仕切っていた

ディレクターも団体を去ったと言われています。

Payroll Protection Program(PPP)

NYRRも苦境を乗り越えるために、米政府が打ち立てたPayroll Protection Program(PPP)という

ローンを借り、職員の給料を確保してきました。

PPPとはプロスポーツチームから小さなレクリエーションまで約4,000のスポーツ業界の団体を対象としたローンプログラムで、

金額にして1.7Bドル(約1,800億円)を米国政府は準備しました。

NYRRもこのローンプログラムで2億〜5億の支援を受けたと言われています。

このプログラムはあくまでスポーツ業界に従事する人の給料を支援するというものだったのですが、

全職員の半分をカットしたということは支援だけでは乗り越えられなかったのでしょう。

復活の兆し

職員の数が減り、メジャーイベントもすでにキャンセルとなってしまいましたが、

2021年3月7日、NYRRは一年ぶりにレースを再開しました。

Washington Heightsというマンハッタンの北の方で毎年行われるレースです。

通常は、5Kmですが、今年は1 Mile(1.6Km)だけでした。

インスタグラムで写真が投稿されていましたが、ランナーは走っている間もマスク着用、参加人数を制限している様子が伺えました。

しかし、完全復活に向けて本当に大きな一歩だと思います。

今月にもう1つ、4 Mileのレースが行われる予定ですが、ぜひ感染を引き起こすことなく無事成功させて欲しいです。

まとめ

ニューヨークは世界でも最も大きな感染源の1つとなってしまいました。

そのため世界からどう復活するかと見られています。

2001年のテロや2008年のリーマンショックなどニューヨークは幾度となく危機から立ち上がり、

今回のウイルスからの復活も必ず世界のロールモデルとなると思います。

再び、あのマラソンの雰囲気が味わえるよう、ウイルス終息を祈ります。

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